2011年6月26日日曜日

NAS

しばらく、HIPHOPの未来を 考えてたら、この2人につきあたった。片やDefJamのCEO
にまで上り詰めたゲットーのヒーローJAY-Z。そして彼との長い年月にあたる、確執から、解き放たれ、現状に問題提起までさせたNas。特に彼のアルバム「HIPHOP IS DEAD」http://www.youtube.com/watch?v=-OVPUGn_U_8 は、当時誰しも思っていたことをアルバム・タイトルにしてしまった寡作である。Son Of God(神の子)を自称する彼に、そして同じく自分自身を神と呼ばせるJ-H.O.V.A
           こと  Jay-Z。どうしても、Dis合戦をやっている時期のぼくのFavor Rapperは、Jay-Zだったのである。よって、Nasのほうは、あまり聴く込んでなかったのも事実だ。彼が、HIPHOP界きってのリリシストRAPPERと称されるようになった伝説のアルバム「Illmatic」を聴いていたにせよ。あまり好きではなかった。ここで、また、どれだけカリスマ扱いされているか?の証明として次のKanye Westが考案した
#Crassicを 聴いてもらおう。http://www.youtube.com/watch?v=YCU-qgR_4bM これは、DJ Premierの
トラックにあわせ、KRS-ONE,RAKIM,NASといったベテランが、マイクリレーしていく秀作でもある。

Souja-Boy Tell.comに「お前はアホか!」と激怒させたIce-Tらの世代のメンバーだ。KRS-ONEも一時#1を名乗るNellyに「おれが#1だろが!」となじっていた。少し話がそれてしまった。'94の名作
ILLMATICについて言及しよう。ダンサブルなNew Jack Swingなどが、メインであった’94。


Pete Rock, Large Professer, Q-tipらの手によりN.Y.の地下鉄を効果音にしたり、ジャケ裏面は、ゲットーの公園であったり、Nasty Nasだった彼を一気に昇華させたアルバム、それがIllMATICである。
当時聴いて見た印象は全体的に暗いなぁというイメージだった。そのころ来日したのだが、カップリングでやってきた、ヒョウキン者Biz Markieだっただけに真逆のキャラであった。しかし、この1stが、のちの彼にHIPHOP界きってのリリシストRAPPER NASという足枷をかせる名作になっていた。
ぼくが好きなのは、当時どんよりしたJAZZのベースラインを配したQ-Tipが手がけた#One love
http://www.youtube.com/watch?v=oTyQfABqwdoゲットーは、ひとつだ的なメッセージ、トラックの妙。
世界はお前らの手のだ!的アンセム #Worl is Yours http://www.youtube.com/watch?v=_JqWNDmUMCEともにJAZZが、ネタであった。その後あまりの好評価ゆえのプレッシャーなのか?
アルバム・タイトルも「Stillmatic」や「Nastradamus(預言者ノストラダムスにかけた)」など、奇をてらった
アルバムばかりで、今ひとつセールスも、伸び悩んだ体になってしまった。それでも2000 グラミーをとった#Nas is Like http://www.youtube.com/watch?v=BQHHdrzU4P0などは、やはり名作である。

そして遂に「いまどきのヒップホップはカスだ!」と公言してからU.S.の政権が、バラック・オバマになった2010 レゲエ界の神Bob marleyの息子Damian marleyと手を組み#As We enter http://www.youtube.com/watch?v=BQHHdrzU4P0 (これはDJ'Kaoriも自らのRemixに使用)レゲエ・ファウンデーション・マナーの#Africa Must Wake Up Ft K'naan http://www.youtube.com/watch?v=BQHHdrzU4P0では、アフリカン・アメリカンたちに黒人の原点回帰をうたっている。

やはり彼もBlackの血を誇る、見事な侠気RAPPERだったのか、とアルバムDistant Relativesで 痛感した次第である。


2011年6月18日土曜日

もっともHIPHOPらしくないHIPHOP PART=2

KRUSH POSSE(のちにDJ KRUSHとMC MUROで個別に活動)なるユニット(詳しくはウィキペディアを参照してほしい)が、存在しなければ、いまの日本のRAP的なものは、生まれ得なかったと 筆者は、感じている。タイトルは、PART=2だが、今回は、とくにASIAのHIPHOPについて語ろう。なんとASIA(インド、パキスタンも含めて)でのHIPHOP先進国は、実は、インドネシアなのである!!!!タイもそのひとつ。写真は、上左が、NEOというグループ、上右が、IWA-K(アイワ・ケイと読むらしい)どちらもインドネシア産カセットテープ。そして、ポニー・キャニオンから正規日本版CDをだしているマレーシアのタレントNAJIP ALI(ナジフ・アリ)、タイでは、Joey Boyという国民的人気者がいる。いずれも’90だ。フックなどは、彼らの母国語に英語も公用されているので自然にでてくる。そして東京でも牧瀬理穂の旦那さんであるTERIYAKI-BOYZのDJ NIGO以下4MC(M-FLOのVERBLを含む)などが、USの市場に食い込む有様だ。今のK-POPの潮流は、KOREAN RAPの台頭からもよみとれる。これら英語圏側のRAPはさておき、なんとも日本ぽいRAPとなると般若なのである。女お笑い芸人鳥居みゆき の ギャグでも 「ジブラ!いえええええクレバ!いえええええ シーモ のおおおおおお!」というフレーズが出てくるほどだが、般若は、入ってない。毎年B-BOY PARKにでてるのにもかかわらずだ。武道館で、「妄想族だ!コノヤロオオオオ」と長渕剛のフロントアクトで、感極まったか叫んだそうだ。全然日本人じゃないか?DA-YO-NE,まいっか などと1発あてたのは、EASTENDxYUKIだが、お粗末すぎた。書き出しのKRUSH POSSEなどとは程遠い歌謡曲なのである。キングギドラ擁するFUTURE SHOCK REBEL(Urbarian Jim)のZeeblaとYou The Rock★のラジオ「NIGHT FLIGHT」で、素人のころの般若心経なるMCが電話で出演、その後有名になっていったのが妄想族。その後のエポックは、DragonAsh ft ラッパ我リヤのDEEP IMPACT(ロックバンドなのにToo$hortの名曲のトラックをうまく使っていた。http://www.youtube.com/watch?v=N1Isc1Lb_VMあたりだろうか?のちに降谷建志ことKJと
Jay-Z x NasのようなDis合戦になるキッカケをつくったキングギドラのZEEBLAが、#Street Dreams  http://www.youtube.com/watch?v=Kowqn-JdwWUで メンバーのK-Dub ShineとDis合戦を繰り返していたBuddha Brand(Dev-Large)やRhymeser(メンバーの宇多丸は、PerfumeのPVにカメオ出演) 、雷家族(You the Rock★)などを まとめあげようとしたのも
彼自身N.Y.でのKRS-ONEとの邂逅があったからではないだろうか?

そして市場的にも、数々のフォロワー(ウタタダヒカル、KREVA DragonAsh  Tokyo No.1 Soulset ハルカリetc)を 産んだ名曲は、SDPx小沢健二(元フリッパーズ・ギター)の「今夜はブギーバック」http://www.youtube.com/watch?v=HSQNaXBjA5c =     ’94(Diamond D&The  Phycotic NeuroticsのSally Got A  One Track Mind http://www.youtube.com/watch?v=b5vIvkfziUU  のトラック使用)だろう。一時期こんな現象を RAPしていた いとうせいこう氏は、内地人(日本受けのよい側)と外地人(海外受けの良い側)に、分けていたのを 思い出した。PUNK時代の亜無亜危異を彷彿させる ラッパ我リヤの#Do The Gariya Thingで締めくくろうhttp://www.youtube.com/watch?v=AHXFiFGZ4dg

もっともHIPHOPらしくないHIPHOPそれが今。

結論から、先に述べていく。この2008のKanyeWestのアルバム808s&Heatbreak。ここで、かれは、T-Painばりに、オートチューンを使って、歌っている。もはやRAPでもなければPOPSでもない。
1曲目Say You Will http://www.youtube.com/watch?v=jfrenkSar8Y は、急死してしまった母親へのオマージュでかれは見事にうたいあげている。しかし、そのひらめきが、2010にリリースしたMy Beautifl Dark Twisted Fantasyという傑作に結びつくとは。。。かれは、開眼したのである。これが、今だと。。。。。

まるで、自分の曲においてFUNKを嫌ってROCKや、HOUSE、JAZZにまで手をだしたPRINCEのようではないか?しかるに、King Crimsonの#21century Schizoid Man   http://www.youtube.com/watch?v=zBfCzhYbWBk をサンプリングした#POWER http://www.youtube.com/watch?v=L53gjP-TtGE  
(この言葉もPRINCEは、New Power Generation=NPGというバンド名につかってはいるが)で、体よくつくろったようだが、大半は、実験的なPOPSではないPOPSにしあがっている。これが、2010のベストアルバムになるとは、ぼくは、知る由もなかった。

話を日本に向けよう。日本におけるHIPHOP,RAPとはなんだろー?分かり易いところから書けば、嘗てTBSで放映された「リンカーン」の1コーナー、ウルリン滞在紀で中川家の剛をフィーチャーしていたD.O.率いる練マザファッカーだろうか?http://www.youtube.com/watch?v=ddb2WLCdl5w

2009にD.O.は大麻不法所持で逮捕されているものの、リイド社刊の日本版SOURCE(なんと3号めにして廃刊。)のオマケCDで、リベンジを果たしている。しかし、その昔、NEW SCHOOLERばりに、日本語でRAPしていた大先輩スチャダラパー(以後SDP)「東京シティーボーイズのギャグからとった」という2MC 1DJのユニットがいた。とうとうDeLaSoulのアルバムにまでフューチャリングされることに。。。で まぁ 言いたいのは、これを聴いてHIPHOPをやめました、とBな若者にまでいわせた北海道のユニット THE BLUE HERBが、とんでもない曲をだしていた。「未来は僕等の手の中」(ザ・ブルーハーツからインスパイアされたそうだ)http://www.youtube.com/watch?v=mNQgrD8PGFI&feature=related

逆に韻を踏むとか、英語を混ぜるとかいう問題ではない、中身のあるRAPが、2003に登場している。ECD,YOU THE ROCK★、いとうせいこう、TYCOON TO$H,PRESIDENT B.P.M.などの先達はいたものの。さておき筆者が、いちばん日本らしいとおもったRAPPERは、実はキングギドラ、ブッダブランドよりも後に現れた”般若”である。妄想族なる集団の若頭的存在、「やっちゃった」は、今も軽快に頭に流れる。http://www.youtube.com/watch?v=y9bmrMY7i_g&feature=related 

それはそうと、このKanyeWest と THE BLUE HERBの音をききくらべた感想を述べると、どちらもELECTROっぽくないか?ということだ。つきつめていけば、この両者は、最もHIPHOPぽくないHIPHOPということになる。今回は、日本のRAPまで、ひもといてしまったので、長くなりそうだ。
ここで折衷案的な楽曲KRS-ONEのRappaz R.N.Dainja'95 http://www.youtube.com/watch?v=e8_e4_0uqAc を紹介して 次回へつなげよう。余談だが、アメリカでは、大学の講義にHIPHOP科なるものが存在するらしい。


2011年6月12日日曜日

MASTER-P

訳のわからない雄たけび 「UGHHHHHHHH!=んんあああああああ」みたいなフレーズをUS全国区で流行させてしまった、Robert Mirtinこと レーベルNO LIMITの総裁、それがMASTER-Pだ。http://www.youtube.com/watch?v=Dd0aZiFWwc4
SNOOP  DOGGY DOGもDOGGY名義の頃は、NO LIMIT RECORDSに在籍していた。アルバムも何枚か だしている。その#Make Em Say UghのはいったGHETTO -Dというのが、はんぱなく格好いい。
http://www.youtube.com/watch?v=URX26OSnfME ERIC B&RAKIMもつかってたネタで、やばすぎるゲットーをレペゼンしている。元々 JAZZが、盛んだったニューオーリンズ出身なので、やはり、どろどろしたRAPが主体だが、NOLIMIT RECORDSは、SON OF FUNK(master-pもメンバー)なるヴォーカル・グループも擁していた。
http://www.youtube.com/watch?v=wL0u90WCm0k&feature=fvst この美メロにまでUGHHHHHHをいれている。

そして次々と戦車マークのNO LIMITから、メンバーは離脱していく。
ここからBIGになったのはprince of south MYSTIKALだろうか??

Wu-Tan -Clan(クエンティン・タランティーノ監督作映画「キル・ビル」の音楽監督をやったRZA率いる)からO'l dirty bustard(他界した)を招き
MYSTIKALはじめNO LIMIT軍団と リレーマイクする秀作がこれ。http://www.youtube.com/watch?v=CaR1wlwmREs もう'98にでたから10年前にもなるという。

今は汚い言葉(curse words)はつかわない といって牧師さんになったとかならなかったとか??

この頃はCash Money,DJ Screw,NoLimitとSOUTH勢が、気をはいていた。今のスカスカR&Bも
案外Southの影響だったりする。

Chrith Brownが、RAPPERになってるft Lil Wayne Busta Rhymesとの新曲も、なんかサウスっぽいんじゃないか??http://www.youtube.com/watch?v=8gyLR4NfMiI どうでしょう?

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